北海道の隠れた主役「チカ」を天ぷらで食す。芋焼酎「伊佐美」と合わせる至福時間。
旬の食材をいかにして最高の「つまみ」に昇華させるか。スーパーの鮮魚コーナーで、スマホ片手に立ち往生している怪しいおじさんがいたら、それは私かもしれません。「献立を決める」というよりは「今夜の酒の相棒を選ぶ」という、人生における極めて重要な決断を下している最中なのですから。
そんな中、ふと目に留まったのが「チカ」という小魚。ワカサギによく似たその姿に、直感で「今夜はこれだ」と確信しました。
「チカ」という魚を知っているか?

北海道を中心に沿岸で釣れるキュウリウオ科の小魚、それが「チカ」です。漢字では「稚魚」や「鱠」と書くそうですが、見た目は本当にワカサギそっくり。
しかし、食べてみるとその違いが分かります。ワカサギよりも少し身がしっかりしていて、白身魚特有の上品な甘みがある。この淡泊ながらも芯のある味わいは、まさに「大人のための肴」にふさわしいポテンシャルを秘めています。
黄金色の衣を纏わせ、サクサクの天ぷらに
チカを最も輝かせる調理法、それは間違いなく天ぷらでしょう。これ以外の食べ方が思いつきません。
揚げ物は「質」が命です。薄く衣を纏わせ、高温で短時間。シュワシュワという軽快な音とともに、チカが黄金色に染まっていきます。
ちなみに、我が家で天ぷらをするならこれ一択。「日清 コツのいらない天ぷら粉 揚げ上手」 これがあれば、失敗知らずでプロ級のサクサク感が手に入ります。便利な世の中になったものです。
揚げたてにパラリと塩を振り、口に運ぶ。 サクッとした食感の後に、ホクホクの白身。この瞬間、スーパーでのあの「立ち往生」が報われるのです。

日清 コツのいらない天ぷら粉 揚げ上手
芋焼酎「伊佐美」をロックで
芋焼酎もロック派な私ですが、このチカの天ぷらを迎え撃つのは、鹿児島が誇る元祖プレミア焼酎「伊佐美」です。
2000年代前半の焼酎ブームの時は、なかなか飲めない「幻の銘柄」でした。それが今や、近所のスーパーで普通に売っているのだから、思わず手が伸びてしまいます。
伊佐美の持つ「黒麹仕込み」の骨太な味わいと、どこか懐かしい芋の香りは格別です。私はこれをロックでいただきます。
氷で冷やされることで香りが引き締まり、濃厚な芋の甘みとキレのある後味をダイレクトに楽しめます。これがまた、天ぷらの油をさらりと流してくれて、実によく合うのです。
チカの天ぷらを一口。そして、カランと音を立てて伊佐美をひと煽り。 …これですよ。この調和。この歳になってようやく辿り着いた、背伸びをしない「完成された週末」がここにあります。

伊佐美
小さな贅沢が、明日への活力。
スーパーで見つけた数百円のパックが、少しの手間とこだわりの酒で、最高級の割烹にも負けない晩酌セットに変わる。
若い頃のような派手な飲み会もいいですが、こうして自分と向き合い、旬を慈しむ時間は、忙しい日々を送る私たちにとって最高のデトックスかもしれません。
もし皆さんも、スーパーの片隅で「チカ」を見かけたら、迷わず買い物カゴに入れてみてください。そして、お気に入りのお酒を準備することを忘れずに。





