スパイスカレー男子の生存戦略。家族に嫌われず「沼」を楽しむ5か条
カレーをスパイスから作る男は嫌われる。などと世の中では言われているようですが、私はカレーをスパイスから作る男です。こう言うと、たいていの方は「こだわりが強そう」「キッチンを汚しそう」と、一歩引いた目線を向けてきます。悲しいかな、その予感はだいたい当たっています。
今回は、私がスパイスの深淵にハマり、あわや家庭内での居場所を失いかけた経験から学んだ「嫌われないための心得」をお話しします。これからスパイスの沼に足を踏み入れようとしている同志諸君、あるいはすでに沼の住人となっているあなたへ。キッチンで「加害者」にならないための救世主的な入門書も併せてご紹介します。
私がスパイスからカレーを作るに至った「言い訳」
そもそも、なぜわざわざ手間のかかる道を選んだのか。
きっかけは、インド料理店で食べた一皿でした。日本の慣れ親しんだカレールーとは全く違う、鮮烈な香りとキレのある刺激。「これを自分で再現してみたい」という、男特有の探究心に火がついてしまったのです。
加えて、コロナ禍で有り余っていた時間。これがガソリンとなり、私はスパイスという名の迷宮へ。しかし、この「情熱」が、のちに家庭内での火種になるとは知る由もありませんでした。
スパイスカレー男子はなぜ「加害者」になりがちか
最大の被害者は、一番身近なところにいた
私がスパイスカレーに没頭したとき、最大の被害者となったのは妻でした。
3日に一度、家中に漂うクミンとコリアンダーの香り。当初は「お店みたい!」と喜んでいた妻も、次第に無言に。そんな苦い経験から学んだ、嫌われる理由の正体は「カレーの味」ではありませんでした。
嫌われるのは、キッチンを占領し、片付けもせず、聞かれてもいないスパイスの効能を語り、相手の好みを無視して「これが本物の味だ」と押し付ける振る舞いそのものです。
平和を守るための「生存戦略」5か条
家庭の平和(と、あなたの趣味の時間)を守るために、以下の5か条を胸に刻んでください。
スパイスカレーばかり作らない
家族はインド人ではありません。出す頻度には細心の注意を払いましょう。
キッチンを私物化しない
調理後の片付けまでがスパイスカレーです。
スパイスの香りすぎに注意
スパイスの匂いは強烈です。調理中の換気、スパイスの保管方法には十分気をつけましょう。
メイラード反応は心の中で語る
旨味の理屈より、目の前の人の「美味しい」を優先しましょう。
「ハウス」と「S&B」への敬意を忘れない
日本のカレールーは、世界に誇る完成された芸術品です。
迷える初心者を救う!唯一無二の「最強入門書」
インターネットにはレシピが溢れていますが、情報が多すぎて迷子になりがちです。この本が素晴らしいのは、以下の3点に尽きます。
漫画形式で読みやすい
おじさんの疲れた脳にもスッと入ってきます。
特別な道具は不要
100均やスーパーで揃うものだけで始められます。
失敗のしようがないシンプルさ
基本の3種類のスパイスだけで「お店の味」になります。

私でもスパイスカレー作れました! (サンクチュアリ出版) 単行本
私が最初にこの本に出会えたのは、幸運でした。知識もないまま、無駄にスパイスを大量買いしてしまうのを防げました。最初は、3つのスパイスから。家庭にある調理器具で。
スパイスカレーは「究極の自己満足」でいい
スパイスカレー作りは、あくまで趣味です。
家族に評価を求めたり、知識をひけらかしたりせず、まずは自分が楽しむこと。上記の「5か条」さえ守れば、あなたも平和に、そして深くスパイスの沼にハマっていけるはずです。
その後、私は、さらに本格的なレシピ本を購入し、ビリヤニや副菜の「アチャール」作りにまで邁進していますが、その話はまた別の機会に。





